2022年W杯欧州予選 トルコ vs オランダ

2022年W杯欧州予選G組(2021年3月24日)
トルコ 4−2 オランダ

得点経過:
1-0 15分 ブラク・ユルマズ
2-0 34分 ブラク・ユルマズ(PK)
3-0 46分 ハカン・チャルハノール
3-1 75分 デイヴィ・クラーセン
3-2 76分 ルーク・デ・ヨング
4-2 81分 ブラク・ユルマズ

会場:アタテュルク・オリンピック・スタジアム/イスタンブール

いよいよ始まりました。カタール2022W杯の欧州予選。DAZNの配信で観戦です。

キックオフ前のシーン。収容人数76,092人と欧州屈指の大スタジアムであるアタテュルク・オリンピック・スタジアムの人っ子ひとりいない観客席をバックに選手たちが国歌に聞き入る光景に何とも言えない気持ちになりました。

殺気立ったスタジアムの雰囲気で有名なイスタンブール。W杯予選、それもこの組の大本命の相手との試合ともなると、より一層ヒートアップして殺気の度合いもすごかっただろうなと、想像しても詮ないことを考えてしまいまいました。

ファンの後押しがないせいでもないでしょうが、ホームでありながらトルコは慎重に試合に入ります。どちらかと言えば後ろに重心を置いた、守備を意識した手堅い試合の進め方。

しかし、そのトルコが先制します。オランダのCKから始まったカウンター。この日ワントップに入った35歳のベテランで主将であるブラク・ユルマズが20mあまりの距離からシュート。左足のインステップキックで放たれたシュートはワンバウンドしてゴール左隅に飛び込みました。

さらにトルコは34分、オカイ・ヨクシュルが倒されて得たPKを再びブラク・ユルマズが決めて、リードを広げます。

反撃に出るオランダ。前半終了間際にはCKからのボールをマタイス・デ・リフトがヘディングシュート。トルコの選手がクリアする前にボールがゴールラインを割ったかのように見えましたが、得点は認められませんでした。VARがあったらゴールと認められていたかもしれない微妙な判定だったように思います。

前半はそのまま終了。トルコが2点リードして後半が始まりました。先に点を取りたいオランダでしたが、いきなりカウンターパンチを浴びてしまいます。

再開後わずか30秒あまり。オランダのDFとMFの間にぽっかりと穴が空いてしまいました。そのスポットに入り込んでいたのがトルコの10番ハカン・チャルハノール。ボールを受けると25mあまりの距離から右足を一閃。ブラク・ユルマズの先制点と同じようにゴール前でワンバウンドしたボールが今度はゴール右隅に飛び込んで行きました。

リスタート直後の隙があったと思われます。オランダにとっては悔いの残る失点でした。

ただ、3点のリードを奪ったことで、トルコがより一層慎重な姿勢を強めます。前に出るのを自重して5バックで守る場面が多く見られるようになり、オランダが攻勢を強めるとペナルティエリアの中に5〜6人のフィールドプレーヤーが入って厚い壁を作るようになりました。

あまりにも後ろに重心を置き過ぎたことが結果としてオランダの反撃を浴びることになってしまいます。

75分、オランダのFWメンフィス・デパイが左サイドからペナルティエリア内にボールを放り込むと。ゴールを背にしてこのボールを受けたデイヴィ・クラーセンが素早くターン。左足でボールをゴールに蹴り込んでオランダが1点を返しました。

勢いづくオランダは立て続けに得点をあげます。再びデパイが左サイドから低いボールを放り込むと、FWルーク・デ・ヨングが188cmの長身を折りたたむようにダイビングヘッド。セーブしようとしたトルコGKより一瞬早くボールに触り、体で押し込んだ形で得点をマークしました。

途中交代で入った二人が立て続けにあげたゴールで、一挙に1点差まで詰め寄ったオランダ。流れは彼らに傾いたように見えました。

残り時間は15分あまり。同点に追いつくのは時間の問題かと感じさせる試合の流れでしたが、それを断ち切ったのがこの日大活躍のトルコのベテラン主将ブラク・ユルマズでした。

81分、その3分前に交代で入ったばかりのエネス・ウナルがオランダの主将ジョルジニオ・ワイナルドゥムに倒されてトルコにFK。ペナルティアークの少し前の位置からのFKをブラク・ユルマズが蹴ります。

右足で放たれたキックは鮮やかな弧を描いてゴール右上隅に飛び込み、トルコが4点目のゴールをゲット。ハットトリックを達成したブラク・ユルマズの大活躍でトルコがオランダをそのまま押し切りました。

オランダは93分にPKを得て点差を縮めるチャンスがありましたが、デパイのキックのコースを読んだトルコGKウグルカン・チャクルがこれをストップ。得点を許しませんでした。


いやあもう両チーム合わせて6点は入るわ、ゴールラインを割ったかどうかの際どい判定はあるわ、おまけに最後はPKストップまで、もういろんな出来事満載のゲームでした。おかげで試合の経過を書いただけなのにこんな長文に(^^;)。

英語中継のアナウンサーは、見どころ満載の素晴らしいゲームだった、みたいなことを試合後に興奮気味にしゃべっていましたが、私の感想はそこまでのものではなく、ちょっと大味すぎるんじゃないといった感じ。W杯予選の試合がこんな派手な展開になるのは、いかがなものかと思っちゃいました。

それはともかく、観客が入っていれば、ものすごく盛り上がったことは確か。そんな風景、見たかったなあ。

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