UEFA CL バルセロナ vs パリ・サンジェルマン

2020-2021 UEFAチャンピオンズリーグ ラウンド16 1回戦

バルセロナ(スペイン) 1−4 パリ・サンジェルマン(フランス)
<得点経過>
1-0 27分 メッシ(PK)
1-1 32分 ムバッペ
1-2 65分 ムバッペ
1-3 70分 キーン
1-4 85 分 ムバッペ


「無観客で良かった」 バルセロナ側からこんなセリフが出てもおかしくないワンサイドゲームでした。バルサのソシオ達がこんな試合を目にしていたら大変なことになっていたでしょう、間違いなく。

先制点は27分。メッシの中盤からのミドルパス。裏に抜け出したデ・ヨングが倒されてバルサがPKを獲得します。わざと倒れたようにも見える際どいプレーでしたがVARの判定にはひっかからず。PKをメッシが決めてバルサが先制しました。

このままバルサのペースになるのかなと思ったのですが、わずか5分でパリ・サンジェルマン(PSG)がゲームを元に戻します。

中盤のマルキーニョスがペナルティエリアの左サイドに大きく振ったボールをクルザワ、バレッティがダイレクトでつなぎ、ゴール前のペナルティマーク付近でフリーになっていたムバッペに渡ります。スペースのないところでムバッペは細かくボールにタッチ。右足の2タッチでボールを左に運び、左足での3タッチ目で小さく前に押し出すと、4タッチ目となる左足の豪快なキックでボールをニアサイド上段に突き刺しました。

同点でしたが、時間が進むにつれて両者の力の差があらわになってきます。ボールポゼッションの率はほぼ同じなのに優位に試合を進めているのはアウェイのPSGの方であるのは明らかでした。

1-1のまま試合は後半に。65分にこの日2点目となるゴールをムバッペが決め、さらにその5分後にはFKからキーンがヘディングシュートを決めてPSGがバルサを一気に突き放しました。

そして85分には自陣のゴール前からPSGがカウンターアタック。自陣から相手ペナティエリア内までドリブルで突進したドレクスラーがDF3人を自身に引きつけたところで、左を並走していたムバッペにパス。右足でカーブをかけたシュートをムバッペが鮮やかに決めて、ハットトリックを達成しました。

ボール支配率でバルサ51%に対しPSG49%。パス総数 バルサ 494(成功率90%)に対しPSG 430(89%)とデータ上では互角に見えますが、内容はPSGの圧勝でした。それが明らかに反映されているデータがシュートに関するもの。バルサの13本のシュートで枠内が4本だったのに対し、PSGは16本で枠内シュートが8本でした。

4年前のバルサの大逆転劇が有名な両者の対戦ですが、今日のゲームを見る限りでは2戦目を待たずにベスト8への進出チームが決まったように思えます。

メッシ対ムバッペの対決も見どころのひとつでしたが、メッシはほとんどいいところなし。一方のムバッペはハットトリックに象徴されるように光り輝いていました。こちらもムバッペの圧勝。欧州サッカーシーンにおける主役交代を見た思いがした一戦でした。

それにしてもムバッペの1点目には痺れました。今も頭の中でシュートシーンが繰り返し再生されています。いいもの見せてもらいました。

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