低迷する観客数:サウジアラビアのプロサッカーリーグが直面する課題

  • 2024年5月23日
  • 2024年5月23日
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2024年のサウジアラビア・プロフェッショナルリーグ(Saudi Professional League、SPL)は、クリスティアーノ・ロナウド、カリム・ベンゼマ、ネイマールなど、多くの高額な選手を獲得したにもかかわらず、観客数が低迷しているという課題に直面しています。

観客数の低迷

多くの試合で観客数が1,000人を下回ることが報告されています。例えば、アル・リヤドとアル・オクドードの試合ではわずか133人の観客しか集まらず、元イングランド代表のジョーダン・ヘンダーソンが所属するアル・イテファクがアブハと対戦した試合でも976人しか入らなかったことがありました。

具体的な事例

2023年12月に行われたアル・ウェフダとアル・オクドードの試合は、62,000人収容のキング・アブドゥラ・スポーツ・シティ・スタジアムで行われましたが、観客数はわずか575人でした。このような低い観客数の試合が40試合以上も記録されており、試合の雰囲気や選手のモチベーションに影響を与えています。

リーグ全体の平均観客数

リーグ全体では、2023-2024シーズンの平均観客数は8,470人と報告されていますが、これはトップチームの試合に依存しており、下位チームの試合では観客数が著しく低い状況です。アル・ナスルやアル・イテハドといったチームはそれぞれ平均20,615人、29,044人の観客を集めていますが、その他のチームでは2,000人未満の観客数にとどまることが多くなっています。

課題と展望

サウジアラビアは、「ビジョン2030」の一環としてスポーツを通じた国際的な影響力の拡大を目指しており、今後も選手の獲得やインフラの整備に力を入れる予定です。しかし、現時点では観客動員の増加には時間がかかると予想されており、リーグ全体のファンエンゲージメントの向上が重要な課題となっています。

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