コパ・アメリカ2024に出場しているウルグアイ代表は、2023年5月15日にアルゼンチン出身のベテラン指導者マルセロ・ビエルサを新監督に迎えました。この就任は2026年のFIFAワールドカップまでの契約となっており、ビエルサ監督の豊富な経験と独特の戦術がウルグアイ代表に新たな風を吹き込むことが期待されています。
ビエルサ監督の経歴と就任背景
ビエルサ監督は、アルゼンチン代表（1998-2004）やチリ代表（2007-2011）を指揮した経験を持つ68歳のベテラン指導者です。クラブチームではエスパニョール、アスレティック・ビルバオ、マルセイユ、リール、そして直近ではイングランドのリーズ・ユナイテッドを率い、2022年2月まで在籍していました。
2022年のカタールW杯でグループステージ敗退を喫したウルグアイ代表は、ビエルサ監督の下で再起を図り、2026年のワールドカップ出場権獲得を目指しています。
ウルグアイ代表の2026年FIFAワールドカップ南米予選の現在の成績
ウルグアイ代表の2026年FIFAワールドカップ南米予選の成績は以下の通りです：
- 順位: 2位
- 勝点: 13
- 得失点差: +8
- 戦績: 6試合 4勝1分1敗
ウルグアイは現在、首位のアルゼンチン（勝点15）に次ぐ2位につけており、好調な滑り出しを見せています。ダルウィン・ヌニェスが4試合連続ゴールを記録し、ルベン・ソサ、ルイス・スアレスに続いて、ウルグアイ代表でワールドカップ予選4試合連続ゴールを決めた3人目の選手となりました。第4節では強豪ブラジルを2-0で下し、大きな勝利を収めています。
上位6チームが本大会出場権を獲得するため、現在の2位という順位は非常に有利な位置にあります。ウルグアイは、マルセロ・ビエルサ監督の下で攻撃的なサッカーを展開し、予選を順調に戦っています。このペースを維持できれば、2026年のワールドカップ本大会出場は十分に期待できる状況です。
マルセロ・ビエルサの戦術と戦略
ビエルサ監督は「エル・ロコ（狂人）」の異名を持ち、その独特な戦術や訓練方法で知られています。彼の指導スタイルは、高強度のプレスと攻撃的なサッカーを特徴としています。
1. 高いプレスとカウンタープレス
ビエルサのチームは、高い位置でのプレスとカウンタープレスを重視します。相手にプレッシャーをかけてボールを早く奪い返すことを目的とし、これにより相手の攻撃を遅らせるだけでなく、積極的にボールを奪いに行きます。
2. 攻撃的なフォーメーションと動き
ウルグアイ代表は主に4-3-3のフォーメーションを採用し、攻撃時には選手が前線に多くのサポートを提供します。選手たちはボール周辺に集まり、相手の守備ラインを広げることでスペースを作り出します。
- サポートの動きと斜めのクロス: ボールを持った選手がプレッシャーを受けずにターンできる場合、他の選手は前方のスペースに走り込み、相手の守備ラインを下げます。
- ワイドトライアングル: 3〜4人の選手がワイドエリアで多様な関係を築き、攻撃のバリエーションを増やします。
3. マンマークと守備の連携
ビエルサの守備戦術は、マンマークと壁パスの防御に重点を置いています。選手は相手選手をピッチ全体で追いかけ、ボールを受けた相手に対して非常に攻撃的な守備を行います。
- マンマーク: 相手選手がボールを受けた際にターンできないように、常に背後からプレッシャーをかけます。
- 壁パスの防御: 壁パスに対する守備は、ビエルサのチームにとって重要な要素です。
4. 縦への速攻とカウンターアタック
ウルグアイ代表は、縦への速攻とカウンターアタックを重視しています。特にダルウィン・ヌニェスのような速い選手を活用し、相手の守備の隙を突くプレーが特徴です。
- 速い攻撃の展開: ボールを奪った後に素早く前線に展開し、相手の守備が整う前に攻撃を仕掛けます。
ビエルサ監督の戦術は、ウルグアイ代表に新たなダイナミズムと攻撃的なプレースタイルをもたらし、2024年のコパ・アメリカでの成功を目指しています。
