サウジアラビア・プロリーグ(SPL)は、サッカー界で驚異的な変革を遂げています。最近の動向について、スペインのスポーツメディア「マルカ」が報じた記事を紹介します。
ロナウドの移籍が引き金
2022年12月、クリスティアーノ・ロナウドがマンチェスター・ユナイテッドからサウジアラビアのアル・ナスルへ移籍したことは、サウジアラビア・プロリーグにとって大きな転機となりました。この移籍は、サウジアラビアが世界のサッカー市場での地位を確立するための戦略的な一歩でした。ロナウドの移籍に続き、カリム・ベンゼマ、サディオ・マネ、ネイマールといった多くの著名な選手がサウジアラビアに参入しました。
2023/24シーズンの移籍市場
マルカの記事によると、2023年の夏の移籍市場でサウジアラビア・プロリーグは約10億ユーロを投じ、前年の約25倍の支出を記録しました。この結果、SPLはプレミアリーグ、リーグ・アン、セリエAに次ぐ4番目の投資額を誇るリーグとなりました。
主要リーグの移籍支出額(2023/24シーズン)
- プレミアリーグ:2,930百万ユーロ
- リーグ・アン:1,180百万ユーロ
- セリエA:992百万ユーロ
- サウジアラビア・プロリーグ:977百万ユーロ
- ブンデスリーガ:858百万ユーロ
- ラ・リーガEAスポーツ:538百万ユーロ
2024年の移籍市場の動向
しかし、2024年の移籍市場では、サウジアラビア・プロリーグの動きは控えめです。現在、SPLの移籍支出額はわずか33百万ユーロであり、主要リーグの中で15位に位置しています。この結果、アルゼンチン、ベルギー、メキシコなどのリーグにも後れを取っています。
主要リーグの移籍支出額(2024年)
- プレミアリーグ:871百万ユーロ
- セリエA:450百万ユーロ
- ブンデスリーガ:362百万ユーロ
- リーグ・アン:248百万ユーロ
- ラ・リーガEAスポーツ:170百万ユーロ
- サウジアラビア・プロリーグ:33百万ユーロ(15位)
今後の注目選手
今シーズンのSPLでは、ASローマからアル・イテハドに移籍したフセム・アウール(アルジェリア代表)が注目されていますが、その移籍金は1200万ユーロです。また、レアル・マドリードのナチョ・フェルナンデスもアル・カシアに移籍しましたが、移籍金は発生していません。SPLは現在、ベテラン選手から若手有望選手へのシフトを目指しており、クラブの持続可能性を重視しています。
将来的には、ブルーノ・フェルナンデス、モハメド・サラー、ロメル・ルカクといった選手がサウジアラビアに移籍する可能性が高いと予測されています。