きっかけはエクアドルでした。ホームとは言え、南米W杯予選で6点を奪ってコロンビアを破った。そんなエクアドルの躍進を報じるニュースを追っていて出てきた名前がジョルディ・クライフ。そう、あのヨハン・クライフの息子としてバルセロナ、マンチェスター・ユナイテッドでプレーして脚光を浴びた人物です。
しかし、ジョルディが今回のエクアドルの躍進に大きな役割を果たしたわけではありません。今の監督の前任者。一度も公式戦の指揮を取ることなく、わずか半年間あまり、エクアドルに入国することすらなく、2020年7月に辞めた前監督として報じられたのが、ジョルディでした。
コロナ禍もあり選手招集すらできずに、協会の内紛に巻き込まれて辞任したとの報道ですが、この種のニュースにありがちなように、真相はよく分からないまま。印象としては、クライフの息子が指揮を取っていたという話題性だけで報じられた感じです。
久しぶりに名前を目にして彼の経歴をネットで追ってみました。どこまで正確かはわかりませんが、ネット情報によるとこんな感じです。
指導者としての実績は無に等しく、いきなり南米の国の代表監督になったのには驚くばかり。親の七光り、話題性だけ、なんて批判もあながち的外れではないと言わざるを得ません。そんなのが好きそうな中国のクラブに今また雇われていることもそれを裏付けている印象です。
でも、だからと言って彼を批判する気は毛頭ありません。バルセロナでデビューすると知った若い時から、彼の前途に待ち受ける試練は容易に想像できましたから。改めて彼の経歴を見ると、よく頑張ったなという思いを抱くくらいです。普通の選手であれば、恥じることもない経歴。ただ、あまりにも親が偉大で有名すぎた。本人がどう思っているかは知りませんが、私みたいな事情を知らない人間はそう思ってしまいます。言われなき中傷を受ける覚悟で、親と同じ職業に挑んだ、その人生の軌跡に心を動かされるんです。
正式にはヨハン・ジョルディ・クライフ。面白おかしく報じられてもいいから、偉大な名前を背負って活動して欲しい!