2026年W杯チケット「公式リセール」で価格が暴騰

2026年FIFAワールドカップ(W杯)の開幕が近づく中、チケット市場で異例の事態が発生しています。2026年1月の第2回販売フェーズ終了後、2月に入り本格稼働したFIFA公式リセールプラットフォームにおいて、一部の試合で価格が急騰し、世界中のファンに衝撃を与えています。

「公式」プラットフォームでありながら、人気試合では定価を大きく上回る価格で出品されるケースが相次ぎ、W杯史上でも例を見ない水準に達しています。

決勝戦は「定価の41倍」に到達

最も価格が高騰しているのは、2026年7月19日に米国ニュージャージー州のメットライフ・スタジアムで開催される決勝戦です。

公式リセールサイトに出品されたカテゴリー3(上層階席)のチケットは、一時143,750ドル(約2,150万円)という価格で掲載されました。この席の当初の定価は3,450ドルであり、結果として41倍以上のプレミアムが付いた計算になります。

現在でも、リセール市場における決勝戦チケットの最安値は約9,775ドル(約146万円)となっており、一般的なファンにとっては極めて高い水準となっています。

  • 情報元:Mundo Deportivo / News Ghana(2026年2月12日報)

開幕戦アステカも300%以上の高騰

メキシコシティのエスタディオ・アステカで開催される開幕戦(メキシコ対南アフリカ)でも、同様の現象が確認されています。

カテゴリー3のチケットは、定価895ドルに対し、リセールサイトでは5,324ドル(約80万円)で掲載されました。需要の集中により、複数の試合で数倍規模の価格上昇が発生しています。

なお、メキシコ国内ではチケット転売に関する一定の規制が存在しますが、国際的なオンライン取引や決済の仕組みとの関係については、現地メディアの間でも制度との整合性を巡る議論があると報じられています。

  • 情報元:Fox Sports Australia(2026年2月12日報)

ファン団体は「歴史的裏切り」と批判

この状況に対し、欧州サッカーサポーターズ連盟(FSE)などのファン団体は強く反発しています。リセール市場において価格上限が設けられていないことや、結果として価格が急騰している現状について、「記念碑的な裏切り」と批判する声も上がっています。

FIFA側は、公式リセールプラットフォームはあくまでファン同士の取引を仲介する場であり、価格は出品者が設定する仕組みであると説明しています。FIFAは取引額の15%を手数料として徴収する構造となっています。

なお、今回の価格高騰については、一次販売における価格設定手法の変化だけでなく、過去最大規模となる大会への需要集中や供給の限界、そして価格上限のない二次市場の存在など、複数の要因が重なった結果と見る向きが一般的です。

  • 情報元:The Sun Malaysia(2026年2月12日報)

まとめと展望:4月の最終販売が「最後の希望」に

リセール市場が過熱する一方で、FIFAは公式ファン団体向けに60ドルの低価格チケットを一部用意するなど、アクセシビリティ確保の取り組みも進めています。ただし、その数は全体から見れば限定的です。

今後の焦点は、4月に予定されている「ラストミニット(最終)販売フェーズ」に移ります。この販売は先着順で実施される予定であり、リセール市場を避けたいファンにとっては事実上最後の機会となります。

しかし、これまでに約5億件の購入希望が集まったとされる需要の大きさを考えると、アクセス集中や早期完売は避けられない可能性が高く、2026年W杯はスタジアム観戦のハードルがかつてなく高い大会になると見られています。

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