ドイツ代表は、勝ち点7を獲得してEURO2024のグループステージをトップで通過しました。しかし、スイスとの1対1の引き分けは、今後の大きな目標達成に向けて更なる改善が必要であることを示しています。kickerの記事から、グループステージ終了後のドイツ代表の状況を紹介します。
フュルクルグの土壇場ゴールでラウンド16進出
スイス戦でのニクラス・フュルクルグの終了間際のゴールにより、ドイツはグループAの勝者としてラウンド16に進出しました。ユリアン・ナーゲルスマン監督率いるチームは、6月25日を自由に過ごし、26日から29日にドルトムントで行われるラウンド16の準備を開始します。
サポーターの熱狂と国内の反応
スイス戦後、ナーゲルスマン監督はフランクフルトの観客に対して微妙な批判をしましたが、ドイツ国内には陶酔感が広がっています。ドイツ代表のジャージはベストセラーとなり、ファンフェスティバルは満員、国旗を掲げる車も増えています。テレビの視聴率も上昇し、最近では視聴者が2500万人を超えました。
フュルクルグのゴールとチームの成長
2006年ワールドカップでのオリバー・ノイヴィルの決勝点を彷彿とさせるフュルクルグのゴールは、ドイツ代表にとって新たな夏のおとぎ話の始まりとなるかもしれません。長らく代表チームのパフォーマンスに懐疑的だったファンも、現在はパーティームードに包まれています。
選手の役割とナーゲルスマンの戦術
ナーゲルスマン監督は、選手全員が自分の役割を正確に理解することを重視しており、特に交代要員としてベンチに入った特別な才能がその役割を確実にこなしています。フュルクルグはスコットランド戦とスイス戦で得点を決め、エムレ・カンは守備的MFとして安定したプレーを見せています。しかし、ジョナサン・ターはイエローカードによる出場停止、アントニオ・リュディガーは体調不良でラウンド16に欠場予定です。
クロースへの依存とそのリスク
ナーゲルスマン監督の戦術の一環として、トニ・クロースを中心にチームを構成しています。しかし、スイス戦ではクロースへの依存がプレーの脆弱さを露呈させました。クロースをマークすることで、ドイツの攻撃は麻痺し、クロース自身もパスミスが目立ちました。
成長したドイツ代表
現在のドイツ代表は、以前よりも安定し、成熟し、堅実なプレーを見せています。ナーゲルスマン監督の下で、ハンガリー戦やスイス戦で見せたように、プレッシャーに強くなりました。ラウンド16から始まるノックアウトステージでは更なるパフォーマンス向上が求められます。
ノックアウトステージでの展望
ドイツ代表は自国開催の欧州選手権で優勝するという夢を実現するために、ナーゲルスマン監督とチームはノックアウステージでの大幅な改善が必要です。スペイン代表は堅固なチームで、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督の下、先発イレブンを10人も入れ替えることができる段階にあります。ドイツ代表もそのレベルに到達するためには、さらなる努力が必要です。
*過去記事 ドイツ