フランス代表はEURO 2024でベスト8に進出しましたが、その道のりは決して平坦ではありませんでした。ここでは、フランス、英国、スペイン、ドイツ、イタリアの主要メディアがフランスのパフォーマンスをどのように評価しているかを見ていきます。
フランスのメディア:慎重な楽観主義
レキップはフランス代表の粘り強さを称賛しつつも、攻撃の欠如に懸念を示しています。
「レ・ブルーはその特徴的な粘り強さを見せているが、デシャン監督はスター選手たちの攻撃力を引き出す必要がある。特にムバッペの不調が心配だ」。
ルモンドも同様に、ノックアウトステージでの経験が重要であると強調しています。
「レ・ブルーにとって、ここからが新たな大会の始まりだ。デシャン監督の経験が、グループステージでの不満足なパフォーマンスを改善するための鍵となるだろう」。
英国のメディア:懐疑と尊敬
ガーディアンはフランスのパフォーマンスに批判的ですが、その実力を認めています。
「フランスはベスト8に進出したが、油断は禁物だ。彼らの結果を出す能力は、ノックアウトステージで危険な存在となる可能性がある」。
BBC スポーツはキリアン・ムバッペへのプレッシャーに焦点を当てています。
「ムバッペは期待通りの活躍を見せていない。フランスの希望は、彼が最高のフォームを取り戻せるかどうかにかかっている」。
スペインのメディア:個々の才能に注目
マルカはフランスの個々の選手の質を強調しています。
「フランスは集団としては苦しんでいるが、世界クラスの才能を持つ選手が揃っている。デシャン監督が適切なフォーミュラを見つければ、どのチームにも勝つ力がある」。
ASはフランスの改善の可能性に注目しています。
「フランスはまだ本調子ではないが、これから良くなる可能性がある。これは対戦相手にとって大きな脅威だ」。
ドイツのメディア:戦術的分析
ディア・シュピーゲルはフランスの戦術的アプローチを分析しています。
「デシャン監督は攻撃の華やかさよりも守備の堅実さを優先している。この戦略は効果的だが、後のステージで強豪相手に通用するかは疑問だ」。
キッカーはフランスの2018年ワールドカップキャンペーンとの類似点を指摘しています。
「2018年のように、フランスは徐々に勢いを増している。ベストのサッカーを見せずに勝つ能力は、潜在的なチャンピオンの証だ」。
イタリアのメディア:歴史的視点
ガゼッタ・デッロ・スポルトは過去の大会との比較を行っています。
「フランスのスタートは2000年のユーロ大会を思い起こさせる。序盤は苦しんだが、最終的にはトロフィーを手にした。歴史が繰り返されるかもしれない」。
コリエレ・デッロ・スポルトはチームのメンタリティに焦点を当てています。
「フランスの選手たちは、最近の成功を通じて勝利のメンタリティを持っている。この心理的な優位性が、接戦で決定的な役割を果たすかもしれない」。
まとめ
フランスが準々決勝に向けて準備を進める中、欧州各国のメディアは、レ・ブルーがまだ本調子ではないものの、そのトーナメント経験と個々の才能が彼らを強力な存在にしていると評価しています。今後の試合で、ディディエ・デシャン監督が2018年ワールドカップ優勝の再現を果たせるかどうかが注目されます。
*過去記事 フランス