最近のサッカーニュースで、「エグい」という表現を目にする機会が増えていませんか?「エグいゴール」「エグいドリブル」など、選手のスーパープレーを形容する言葉として多用されています。この「エグい」はもともと若者の間で使われていた俗語ですが、ここ数年でスポーツメディアでも一般的に使用されるようになりました。
本記事では、サッカー関連ニュースにおける「エグい」の使用がいつから増え始めたのか、そしてなぜこれほど広まったのかを詳しく探ります。
「エグい」使用の増加は2021年から
過去5年間(2020年〜2024年)を対象に、サッカー関連のネットニュース記事における「エグい」の使用頻度をChatGPTのDeep Researchを使って調査すると、2021年以降に顕著な増加が見られます。2020年にはまだ散発的だった使用例が、2021年には約10件前後に増加。さらに2022年にはその倍以上に急増し、以降は高い頻度で使われるようになりました。
特に2022年は、Jリーグや欧州で活躍する日本人選手のパフォーマンスが注目され、SNSを中心に「エグい」という言葉が爆発的に拡散。その影響を受けて、ニュースメディアでもこの言葉が積極的に使われるようになったと考えられます。
記事タイトルにも頻出:「エグいゴール」「エグい突破」
実際のニュース記事では、「エグい」が見出しや本文で頻繁に登場します。
たとえば、スペインリーグで活躍する久保建英選手のゴールを紹介する記事では、「久保建英の“エグい”ゴールに現地メディアも驚嘆!」といったタイトルが使われています。また、イングランド・プレミアリーグの三笘薫選手のドリブル突破については、「三笘薫、“エグい”切り返しで2人抜き!SNSで賞賛の嵐」といった表現が用いられました。
これらの表現は、単なる強調ではなく、「目を見張るような」「驚くほどすごい」といった感情を伝えるのに非常に効果的だと考えられているようです。若者言葉でありながら、プレーの凄みを端的に伝えるため、記者や編集者が見出しに使うケースが急増しています。
SNS時代がもたらした言葉の変化
「エグい」がここまで市民権を得た背景には、SNSとの連動があります。試合中やハイライト動画を観たファンが、「今のプレー、マジでエグい!」と投稿する場面が日常的になり、それを拾ってニュース記事が構成されるというサイクルが確立されたようです。
特に、TwitterやInstagramの投稿をそのまま引用するスタイルのスポーツ記事では、読者の感想として「エグい」が頻繁に登場します。その結果、従来の硬いスポーツ報道から、より臨場感のある、ファン目線の表現へと変化していきました。
若者言葉の一般化とメディアの柔軟性
「エグい」はもともとネガティブな意味(例:味がきつい、過激)でも使われていましたが、近年は「すごい」「やばい」といったポジティブな意味で定着しています。調査によると、10代〜20代の約9割がこのポジティブな意味で「エグい」を使用しており、「ヤバい」に続く日常語となっているようです。
この言葉の一般化により、メディア側も抵抗なく記事に取り入れるようになったと考えられます。スポーツダイジェストやゲキサカなどのWebメディアでは、あえてSNSの声をそのまま引用することで、ファンとの距離を縮める意図が見られます。
話題性の高いプレーが定着を加速
「エグい」が多用されるようになったもう一つの理由は、話題性の高いプレーの数々です。三笘薫のドリブル突破、久保建英の豪快なゴール、上田綺世の強烈なシュートなど、「エグい」と言いたくなるようなプレーが次々と生まれました。こうした名場面がSNSを中心に「エグいプレー」としてバズり、それを記事が拾うことで、言葉の定着が加速していったようです。
まとめ:「エグい」はもう流行語ではなく定着語
今や「エグい」は、単なる流行語ではなく、サッカーニュースにおける定番表現になりつつあります。特に選手のプレーを視覚的・感覚的に伝えるにはぴったりの言葉だと受け止められており、今後もハイライト記事の見出しやSNSの反応紹介では重宝されていきそうです。
これからも「エグい」プレーが生まれるたびに、ネットとニュースの両方でこの言葉が飛び交うことは間違いないというのがChatGPTの調査の結論。しかし、私なんかは、それを目にするたびに、どこか拭いきれないモヤモヤとした違和感を覚えてしまいそうです。